2006/03/11
オンラインゲームのイザコザで殺人(中国)
どうもお久しぶりです、運営の近藤です。
ここに書かれている元のネタは会社で偶然見つけたニュース記事なので部分的に間違っているかもしれませんがご了承ください。
オンラインゲームって知ってますか?
インターネットを介して複数のプレーヤーと一緒にゲームを楽しむもんです。
特に熱狂的なファンが多いのがMMORPG(大規模多人数オンラインロールプレイングゲーム)
だろうと思いますがちょっと前に中国でそれ関連のユーザー同士のイザコザが殺人事件に発展することが起こりました、
今回はそれについて考察をめぐらせようと思います。
MMORPGとは、プレーヤーが自分の分身となるキャラクターを操作し敵を倒し、
レベルアップさせゲーム上で知り合った仲間とパーティーを組み、より強力な敵に立ち向かう。
といったものが大体の概要で、プレーヤーは何十時間もかけてキャラクターを育成します。
純粋にゲームの内容だけ取ってみればどこで死人が出るのかまったく解らない、ましてそれが殺人に発展するのか疑ってしまうが、事実、
一年のうち色々な方法で何人か死人が出ている。
今回の話を理解し、考えるには以下の事を理解していて欲しい。
ゲームの中には固有のアイテムがあります、それは鎧だったり剣だったりキャラクターを強化する為のものがほとんどです。
強力なアイテムや貴重なアイテムを持っていれば他のプレーヤーから羨ましがられたり、手に入れたときの達成感や満足感はかなり大きいもの、
と言った感じになっています。
物の例えを言うなら「貴重な本」や「クラシックカー」がこれに当たるでしょう。
そのものの価値を理解している人には凄く貴重なものに見えますが、解っていない人からすればただの「古い本」と「古い車」
に見えてしまうように、ゲーム内のアイテムも他人から見ればただの電子データでしかないのですが本人にはとても大切なものなのです。
さて、今回の事件と言うのはこの貴重なアイテムの売買と法律に掛かってくる問題です。
事の顛末を暫しご覧ください。
中国人男性A氏は友人のB氏にとあるMMORPGの貴重なアイテムを貸し出していました、
ですがB氏は何を思ったかAさんから借りたアイテムを(Aさんに無断で)現実世界の誰かに現金と引き換えにあげちゃいました、
つまり販売したと言う事です。
怒ったAさんはBさんの家に行き、何かの弾みで殺してしまいました、Aさんは警察で「殺すつもりはなかった。
なくなったものはどうしようもないので、アイテムと交換した現金を受け取りに行った」と話していました。
さて、ここからが問題で、、、
中国の法律では「ゲーム内で手に入れたアイテムを資産とは見なさない」
と言うものでAさんのアイテムを他人に売っ払ったBさんは何の罪に問われないのです。
えぇそうです、Bさんは法律の上では清廉潔白なのです(これが家や車だったらBさんにも被る罪があったのですが)。
「ゲーム内で手に入れたアイテムを資産とは見なさない」と言った考え方はまあ当たり前か、とは思いますが。
ポイントで交換するのならまだしも円やドルで交換できると言う事はその時点で資産価値が生まれるのではないか?
ちなみに、ヴァーチャルアイテム(ゲーム内のアイテム)を現実のお金で取引することをRMT(リアルマネートレード)と言って、
オンラインゲームの誕生と時を同じくして発生した事です。
日本でRMTは法律で禁止されていて、よくHP上で見かける「アイテム購入」
はポイントを購入しそれをアイテムと交換すると言った方法を取っています。
仮にヴァーチャルアイテムに資産価値を持たせたらどうなるのでしょうか?
先ずコンピューターデータなので無尽蔵にコピーする事が出来るかもしれません。
では管理会社のサーバーに保管すればよいのかと言うと、
今度はそのサーバーを金融機関につかわれるシステム並みに堅牢に作る義務が発生します。
等々、考えられる問題は沢山あります。
今のところヴァーチャルアイテムに資産価値は持たせない方が懸命なのですが、
今回のような事件が起これば、被害者のはずなのに法律上では何の被害も受けていない事になり、どうにもやりきれないことになってしまいます。
しかも大変な事にRMTの市場は年々拡大していっています。
ゲームを運営している会社とは別のサードパーティーがRMTの市場を提供していて、運営会社が「やめてけろ」
と言っても聞かない業者も居るようです。また個人間のRMTもあるらしくもし裁判沙汰になった場合はどのように対処するのでしょうか?
と、まぁこういった問題は業界の中でもよく話題に上がるのでそのうちきちんとしたルールが出来ると思いますが、
今のところ個人がこの手の問題に見舞われない対処として、RMTをしないのがっ手取り早い方法です。
みなさんくれぐれも気をつけてくださいね、自分だけではなく親族や友人にもです。
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