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新年早々なにを書こう。・・・やっぱり前回の続き「絵を描くに必要なこと(今後の方針)」になりました

こんにちはCM運営の近藤です。
題名の通り何を書くか迷っています。順当に行けば以前の「絵を描くのに必要な事」 の続きでしょうがどうにもどう纏めればいいのやらといったのが本音です。

 前回絵を描くにはデッサン力が必要と書きましたが、この能力は身につけるにそれなりの時間が掛かります。 絵を描く動機には人それぞれでしょうが「プロになる」と言う方はこのデッサン力が必要不可欠になるでしょう。
 逆に「絵を描けるようにはなりたいけど、そこまで深くは必要ない」と言う方もいるでしょう、 企画書等で自分のイメージを伝える時に的確なイラストがあると理解されやすいものです。

 だからこうしましょう「絵を描く簡単即戦術~抽象編~」と「絵画に必要な最低基準のデッサン力~写実編~」に分けて書く事にしましょう。
前者はさらっと身に付けたい人向け(もちろんこってり身に付けたい人も読んでおいて下さい) 後者ががっつり絵を書きたい人向けとなっています。

続く…

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日々之鍛錬也

・創世記

 神はまず「光あれ」と仰った。こうして朝が生まれ、「闇よ」と仰られると闇が生まれ、それは朝と交じり合ってやがて闇となった。 神は光を朝とし、混じり行く光と闇の様を夕暮れとし、染まりきった闇を夜とした。こうして時間が生まれ、その様に神は感動し涙を落とされた。 こうして海が生まれた。神はそれをとても「よい」と仰った。

 やがて三日目の朝が来た。神の意志によって哀しみを雪ぐ為に堰をお造りになられた、これが陸の誕生であった。神はそれに胸を下ろす。 そして、ほどなくして神は自らを模した者を造った。これこそ、第一事物たるアビルの誕生であった。神はそれも「良い」と仰った。

 こうして、様々な事物が生み出されそれら全てについて神は「よい」と仰った。中には酸素を含めた元素や日本語、英語、 そして独逸語があった。韓国語はそれらから派生した言語であると、すくなくともアビルは後に口述する。それは朝鮮民族を激しく傷つけた。

・アビルとアダムとイブ

 神のお造りになった楽園で彼等は非常に満ち足りた生を得ていた。陸は自然に満ち、海は魚と貝類に溢れていた。ちなみに、 アダムとイブは私達ホモ・サピエンス・ホモの原型でありそれらは神がアビル同様、自らを模してお造りになられたものである。

 アビルはアダム、そしてイブと比べて不完全だった。彼は増える事が出来ない。 そして神と同じように自在にその偉大な言の葉を操れないのだ。ゆえに神はアビルを不憫に思われた。 神の視線の先にはまるで畜生のように性交を繰り返すアダムとイブがいる。イブは神の御姿に殆ど似ている。神はアダムとイブのそれを「いいな」 と密やかに思われた。これが後の嫉妬の始まりとなる。嫉妬は偉大な感情なのだ。
 そんな神とアダムとイブをアビルはじっと見つめていた。それは羨望の眼差しなのか、 アビルはそんな二人をいつまでも飽きる事無く見つめていた。

 やがて、アビルが楽園の樹の下で股をこすり付けるのを散策に出ていた神はお見掛けになられた。「ああ、 アビルはアダムのようになりたいのか」と神は涙ぐんだ。それは余りに慈愛に溢れたものであり、嗚呼… アビルよ。 その慈愛に気付く事無く股を擦り付け続けるとは!

 やがて神はアビルに歩み寄られ、こう仰った。
「アビルよ、不完全たるお前が仔を成せると思ってか」
 それはあくまで優しいお言葉であった。神の翡翠色の瞳がゆれ、アビルは「至福」ただそう思ったという。 そもそも我々矮小な人間からすれば第一事物たるアビルはれっきとした神の一人である、敬意を払うべきなのだ。

 ややしばらくしてアビルは天を仰ぎ、言った。
 それをお聞きになった神はアビルを抱きしめた。神が「愛」をお造りになった瞬間であり、それを神は「よい」と仰った。 神は初めて嬉し涙を流し、今まで魚と貝類しかいなかった悲しみの海に初めて喜びが生まれた。その様を見てアビルは不敬にも、 神の髪を優しく撫でたのである。

 アビルは神にこう一言告げたのだ。

「日々、之鍛錬也」 と。

ライブドアショック / イラン核問題

 こんばんは。CM運営チームの秋人です。
 社会で生活していると、意外に世事に疎くなってしまうのは仕方の無いことです。しかし、それを意識しないまま何年かに一度の選挙に赴くことは自身にとっての不利益が増すだけと言うことに誰もが気づいていません。 或いは、気づかないフリをしているだけかも知れませんね。

 当サークルでは、創作以外にも国内・国際情勢、或いは経済、時に安全保障などについてメンバーが好き勝手話す風潮があります。 (特に運営チームは、趣味のノリで話すことが多い)

 時々、私や或いは近藤が、時折気になったことについて好き勝手に書き散らそうと思います。
 今回は、国内がいわゆるライブドアショック。そして、 国際についてはイランの核開発についてお話しようと思います。

■ライブドアショック 関連
東京証券取引所全取引停止、ライブドア引き金。株価全面安
(ソース記事: 朝日新聞 http://www.asahi.com/business/update/0118/120.html)

 件のライブドア株式はこの事件が公になるまで、常に高値で取引されていた。そもそも、今回何が問題なのかと言えば、 『儲かっているように報告書を偽装して、価値を高めようとしたり、或いは不当に価値を高める為のずるいことをした』この二点に尽きるわけだ。

 では、何故数々の企業が集う東京証券取引所がパニック状態に陥ったのか?
 それは、証券会社が抱える証券マンや、証券ファンドが株式売却に走った訳ではない。

 いわゆる、個人投資家…… 主婦がへそくり貯めを目的とした株式売買。 或いはネットトレードによる小規模証券取引注文が急に殺到したことから、取引所のシステムに輻輳(注)が起き得る可能性があること。そして、 それら個人投資家が大量の売り注文を出したことで、株価が急落した。これが真相のようだ。

 今回の事件をライブドアを含めたIT業界から見れば、報道にあるような異例の事件ではなく、 むしろ起こるべくして起こった事件としか言えないと言う人もいる。
 それは、いわゆる米国でのドットコムバブル期に勃興したベンチャーIT企業の経営戦略に類似しているとも言えるからだ。

 米国での、IT系ベンチャー。特に、オープンソース系の新興企業は、株式の価値を高めることでより豊富な開発資金を確保し、 革新的な技術を続けてリリースすることで株価を上げる―― と言った経営を続けていた。それは、逆に言えば、 株価が急落すれば一夜の内に倒産する可能性も孕んでいる訳だ。勿論、そのような経営手法はいつまでも続かず、 売り込むべき製品をその間に市場に投入することが急がれることになる。
 ITベンチャーではありませんが、本件と同じような事件として2001年末に破綻した米国の巨大企業エンロンの事件があった。(参考: ウィキペディア - エンロン)
 当時、日本のマスコミも盛んに、この事件を報じましたが、今現在ライブドアとエンロン不正会計事件を結びつける記事はない。

 結論を言えば、個人投資は未だ黎明期と言うことで、また日本の報道機関には冷静な観察眼がないとも言える。 単にライブドアが気に入らないだけかもしれないが。

(注 輻輳)
ネットワークなどの回線が―― 著しく混雑し、遅延などが生じうる状態

 

■イラン核開発問題
「国際原子力機関は緊急理事会を開催せよ」 大英帝国、フランス共和国、ドイツ連邦が意向表明
(ソース記事: CNN日本サイト http://www.cnn.co.jp/world/CNN200601170004.html)

 近年、核拡散が進んでいる。
 中央~東アジアにかけて、インド、パキスタン等が相次いで核武装宣言を行うなど世界は核大国による大規模抑止政策から、 紛争による限定的戦術核抑止に傾きかけていっているのは事実だろう。それは、 極度の緊張がある状態で何らかの事故が起こり次第、小規模核戦争が量産されることを明確に示唆しているのだ。

 そんな中、原理主義が盛んな中東はイランで、 ウラン濃縮を含む核開発が進むことに各国が懸念を示している。それは、かの国の大統領であるアハマディネジャド氏の発言があまりに過激な事。そして、中東と言う土地が過去七十年近くの間もっとも 「熱い」 地域であることである。


 過去には、イラクのフセイン大統領も核武装を試みたこともあった。彼に至っては化学兵器の使用を実際に行った。また、 純粋なテロリストが強力な武装を持って暗躍している事情から、各国はテロリストが核武装することを直接恐れているといえる。

 そこで、国際機関による調停や実施中止を訴えている。
 また、同時に中共やロシア連邦からの調停を待つと言う状態だ。国際社会は、 対話と協調を望んでいることをアピールしているが、当のイランにしてみれば欧米の圧力程度にしか考えていないらしい。

 同時に、今回国際原子力機関―― IAEAに緊急理事会開催の呼びかけを行う一方で、 欧米主要国は、本問題を国際連合安全保障理事会に付託する方向でも動いている。しかし、 仮に安保理で制裁措置が取られたとして、イラク戦争で体力を失いつつある米国の後ろ盾無しに、どこまで有効な措置を取ることが出来るかが、 有名無実化していると度々批判される今後の国連にとっての試金石になるに違いあるまい。

小説執筆に必要な知識(最終回)

 CM運営チームの秋人です。
 さて、五回に渡って綴ってきた本稿ですが、今回が最終回となります。
 ここで、今までのおさらいを行い、必要な知識とは何か? と言う本稿のテーマをまとめてみましょう。

 まず、既にご覧になっている通り。小説に必要な知識はどんな描写をするか、或いは人物・風景描写をどのように行い、 基礎と応用の境目となる部分に役立つ知識とは? と言った話がありました。

 それぞれを端的におさらいしましょう。

 

風景描写
 背景描写: 人物の主観に影響されない、周辺風景に関する描写
 情景描写: 人物の主観に基づいた、周辺風景に関する描写

 あると便利な知識として、映像制作分野に関するものを挙げることが出来る。場面転換や、カメラワークを理解し視聴者 (執筆に置き換えるのであれば読者) にどのような画面を見せるのか。これについて理解を深めることで、 臨場感や雰囲気を伝えやすくなる文章を作る手助けとなる。

人物描写
 大前提として: 人物像や動作・仕草は書けば書くほど明確になるが、書けば書くだけ読者に伝わる全体の情報量は減ってゆく。

 それを踏まえて: 人物に関するどの描写を切り捨て、或いは書き込むかに気を付けなければならない。

 この際、有用と思われる知識として心理学や色相学が役に立つ。また、演劇における演出や絵画に関する知識があれば、 強調すべき点やその逆についての感覚が掴める。

文章基礎と応用
 基礎知識: 義務教育課程の国語。執筆ジャンルに関する知識、そしてそれと正反対の知識。
 応用知識: 広く執筆で再利用可能な知識。

 基礎の部分については言わずもかな、と言った感じではある。応用に関しては各人によって異なる。例を挙げるならば、世界の地理や歴史、 或いは自国の六法、天文学や基礎科学、音楽や宗教文化などがそれに当たる。

 

 これらは、筆者が独断と偏見でセレクトしたものではありますが、それなりの根拠はある訳です。巷にある創作支援サイト、 或いはセミプロの作品などでしばしば語られる厳格な作法や、或いは必要と列挙された気が狂いそうな知識量を吸収すべしとのアドバイス。
 それには確かに価値がありますが、言わば作品の発想や組み立てでどの程度役に立つと言えるのでしょうか。

 執筆に必要な知識とは、この場合。如何にして自分の作品を作り上げるか。それには最も必要な知識として何が必要なのか。

 つまり、必要な知識とは、土台の部分で必要な知識のことです。

 この文章を見て、こんなに沢山の知識なんて身に付くはずはない。そう考えている読者も多いはずです。ですが、 本稿のまとめ部分を見てください。基礎知識・応用できる知識、人物・背景描写の要点は書かれています。

 これだけを読んでも大分、参考になると思われますし。後に続く必要ではないかと書かれた物を、三日で覚えろとは誰も言いません。 本稿読者が締め切り前の作家で無い限り、その習得を急ぐことはありません。まずは、本稿を足がかりに書いている物を一度見直してみる。 そして、何か足りなければその分を確実に補充していけばいいのです。

 文章創作は、書く辛抱さえあれば誰でも書けるんじゃないの?
 筆者の友人は、絵描きと文章書きの中間を行っていたのですが。これには大きな誤解とある意味での正解があります。小説は、 単に絵を文章化する作業でもなければ辛抱していればどうにかなるものではありません。 極めて理性的かつ非常に感傷的なプログラムのようなものと言えます。
 そう言ってしまうと、大変な努力と才能が必要と思えてしまいます。
 一方で、小説は義務教育課程の国語で容易に、自身の世界を表現できる最も気軽な方法であることも事実です。文字が存在し、 世界がその存在を許す限り小説は人が自分の内面や願いを表現する優れた方法であり続けるでしょう。

 その中で、必要な知識は常に変化して行きます。
 本稿では、主に描写に関わる部分で必要となる知識についてピックアップしてきましたが、 本来はそれこそ無限に知識を吸収し続ける必要がある訳です。その習得は、容易ではありません。しかし、それを怠らず書き続けることで、 書く作品は何倍も魅力的になるでしょう。

 全五回にわたった本稿ですが、これにて終了です。
 また読者として、或いは書き手として諸氏とお会いできることをたのしみにしつつ。

(小説執筆に必要な知識 完)