fc2ブログ

絵を描くに必要なこと(第一回)

こんにちわCM運営チームの近藤です、絵担当なので絵を描くに当たり必要なことを数回にわたり書いていこうと思います。

 1絵の種類
絵には幾つかの種類があります。先ず西洋ヨーロッパで発達した写実描写法。アジア、 特に日本で発生し20世紀に各国で発達した抽象描画法の二つに分かれます。

前者の写実描画法は写真のようにリアルな絵です。見たものを見たままに描く、 一言で言えば簡単に聞こえますが絵を描く行為の中でもっともテクニックを要する分野です。
またこの分野の中には「デッサン」と言われる文章で言うところ国語の分野があります。このデッサンは絵を描くに当たり必要な能力、 空間の認知と立体の認知、距離の描写と陰影、物質の硬さや重さ等等絵を描くに当たり必要な基礎能力の習得を目的としています。 デッサンは基本的に鉛筆か木炭のみにより描写されます。まっとうな絵を描くための訓練と思ってくれればOKです。

後者の抽象描画法はピカソやゴッホ、ルノワールなどにみられる一見描きかけの絵か子供の落書きにしか見えない絵。 他には風刺漫画や日本画などが含まれます。
この手法は見たものに対する作者が感じたこと、いわゆる感覚を具体的な形にしたもので、絵の価値が受け手により大きく異なります。
この分野を描く人間にもデッサンの能力が必要不可欠です。なぜならば感じたものを正確に伝えるためには、 的確に描写する能力が求められるためです。

写実描画法と抽象描画法、共にデッサンの能力が求められるためデッサンがもっとも基本的な絵を描くために必要な能力と言えます。

スポンサーサイト



小説執筆に必要な知識(4)

 CM運営チームの秋人です。
 最終回を除けば、今回が最後となる第四回は、応用の利く知識とは何かを中心にお話しようと思います。

 前回は、基礎知識とは何かについてお話しました。前回挙げた知識の比較についてはむしろ応用的な部分があり、 本質的には知識の応用方法として考えることもできました。ですが、本稿ではあくまで小説執筆時に必要な知識の基礎的な使い方として、 解説しました。
 今回は、逆に広く応用できる知識とは? をポイントに話を進めていきます。

 さて、応用の利く知識を考える場合。なるべく、広く共通するものであることが望ましいです。なぜならば、 たった一作品にしか使えない知識が後々生かされることは一般的に少なく、日常から遠のいた知識であればあるほど、 再利用が難しくなっていきます。
 つまり応用の利く知識とは、 広く再利用が可能な知識であると言うことになります。
 例えば日本の六法であったり、各国の気候や人口或いは主な宗教、 更には政治形態などが考えられるでしょう。また、世界史や美術史、 民族音楽や音楽史。大学受験や就職試験には関係の浅いこれらの幅広い知識を習得することで、作品にリアリティが生まれます。 また、 「知識」 と分類することの出来るものを多く習得することは、プラスにはなりますが決してマイナスにはなりません。 より多くの知識を偏りなく学び取ることで、それぞれの知識を関連付けする… 。  それが出来て初めて、応用できる知識を身に着けたと言えるでしょう。

 応用の利く知識を、今回は " 広く共通する知識 " と論じた本稿ではありますが。実はこれこそが基礎的な知識と取ることもできます。しかし、 無意識の内に理解しているつもりの知識を身につける事でそれを応用し、 執筆ジャンルに反映させることが出来れば何倍も物語は生き生きと輝きを放つでしょう。

 ここまで執筆に必要な知識について、個々にお話しました。
 次回最終回は、今までの四回をまとめ締めくくりたいと思います。長い文章おつきあいありがとうございます。

(筆者からのお題)
 今の貴方に必要な知識とはなんでしょうか? 一歩下がり自分自身に不足なもの、或いはもう十分な知識とは何かなどを考えて見ましょう。

 

創作される女性像4 まとめ

CM運営チームの近藤です

さて数日に渡り「創作される女性像」について考察してきました今回はその纏めをしようと思います。

 さて「創作される女性像」=「理想の女性像」と取った場合それは地域や世相により変化することがわかりました。
 例えば日本ではしなやかな女性が受け入れられやすいのに対しアメリカではタフな女性が好まれる傾向にあります。 また人類の創世記などでは太った女性が好まれているのに対し現在ではスレンダーな体形が好まれます。
 上記のように同じ時代でも地域が変化すれば理想形が変化し、同じ地域でも時代が変化すれば理想形が変化します。

 これが示唆していることは”美や理想”というものは必ずしも単一で絶対性のあるものではなく、 常に流動する雲のように不確かで不明瞭なものではないのではないでしょうか、それゆえに人々はこれを追い続けるのかもしれません。

さて次回から数回は充電も含め頭の悪い内容を書こうと思います。

小説執筆に必要な知識(3)

 CM運営チームの秋人です。
 第三回目となる本稿ですが、今回と次回、最終回に掛けては描写テクニックにまつわる知識ではなく、実際に執筆に必要になるであろう基礎知識応用の利く知識とはなんなのか? と言う点に絞ってお話しようと思います。

 つまらない話ばかりになりますが、よろしくお願いしますね?

 今回は何を基礎知識とするかについてお話しましょう。

 まず、基礎知識としては本稿第一回でも触れましたが、義務教育課程までの国語であることは言うまでもありません。しかし、 そのほかにも知らなければならないことがあります。

 それは、貴方が書くジャンルに関する知識。 そしてそのジャンルの対極の位置を占める側の知識です。 なぜそれを知らなければならないのでしょうか。例を挙げて説明します。

 仮に貴方が書くジャンルが剣と魔法のファンタジーだとしましょう。 ありがちなストーリーをつけるのであれば、現代世界の住人である主人公が、 中世風の異世界に迷い込む… なんて筋書きがあってもいいかも知れませんね。
 さて、この世界で主人公は当然、 現代と異世界との文化差に驚きや戸惑いを覚えることでしょう。そして、同時に異世界の住人達も主人公に対して違和感を覚えるに違いありません。
 ですが、書き手が異世界の住人の覚える違和感や、主人公が覚える戸惑いを書くかについては中世欧州の知識と、現代先進国の文化・風習を比較し、どこに違和感を覚え、 どこに戸惑いを覚えるかを考える必要があります
 なぜ、相対する二つの知識が必要なのか。それは、どちらの世界や意識に視点を当てるにせよ、 絶えず相対する二つの概念は比較されてしまうからです。また、それらをより深く理解することで、自らの思い込みを是正することが出来ます

 例えば、中世欧州について深く知識を得たならば、比較される現代社会や、 或いは同時期に中東で盛んだったイスラームの文化にも目を向け、精度の高い知識を吸収することが要求されます。
 また、現代精密機械工学や、ITに代表される電子産業分野について深い知識を得たならば、 エジプトにあったといわれる聖水販売機や活版印刷、或いは錬金術や初期の基礎科学についての知識を吸収すれば、 現代にいたる発想への要素を見出すことも出来るでしょう。

 適当な言葉ではありませんが、温故知新と言う言葉もあります。
 物書きには、広く浅く、そして浅いながらも間違いの少ない知識が度々求められます。それを確実に学び、自分の作品にフィードバックする際にもっとも基礎的な文章力が始めて正しく求められるのです。

 いよいよ、あと二回になってしまいますが最後までおつきあいくださいませ。

 

(筆者からのお題)
 貴方が専門としているジャンルと正反対の知識を総動員して2000字 (400字詰め原稿用紙5枚程度) の掌編を書いてみましょう。 なるべくなら、下調べもしないまま書いてみましょう。書き終わったら、使った知識が正しいものか、 或いは足りなかったところは何か調べてみましょう。

創作される女性像3 時代も変われば理想が違う

運営チームの近藤です

 数日サボってましたすんません。
 さて前回は日米モエっ娘比較を行い、前述の通り明確な違いが出ました。今回は時間の変化による比較を行ってみようと思います。

 時はさかのぼって人類の創世記、発掘される女性型土偶は太っちょなのが多いです、 また平安京時代の絵巻物に出てくる美男美女は切れ目の下膨れです。これらの示すところとしては時代により理想形が違うと言うことです。
でもなぜ丸々とした体形が好まれていたのでしょうか?
 これは個人的な考えなのですが、美しさや理想体というものは”維持しにくい貴重な状態”のことを指していると思うんです。 それを当てはめると平安京美人や縄文美人は食料の少ない時代にはあのようにふくよかな体格をした人ほど珍しく維持しにくい為人々の羨望の的だったのではないか? と考えています。

小説執筆に必要な知識(2)

 CM運営チームの秋人です。
 前回は、風景描写についてあれこれ書きました。分かり辛かったので、前回のおさらいをしましょう。

  1. 風景描写には、ただあるがままに書く背景描写誰かの心情が反映された情景描写がある。
  2. これらを上手く書くためには、映像製作の知識が役に立つ。

 さて、これを踏まえたうえで今回は人物描写について触れたいと思います。

 人物を描写する時に、まず考えなければならないこと。それは、どこまでその人物を読者に植え付けるか? ということです。

 具体的に言えば、髪型、体型 (身長体重) 、服装、装飾品、誰かから見た印象… などがそれに当たります。勿論、 書き込めば書き込むほど、読者は人物を想像出来るでしょう。しかしあまりに多い人物描写は、 頭の中で映像化される段階で人物像の組み立て工数が大きくなりすぎてしまい、 かえって人物そのものがぼやけてしまうことが多いです。

 人物描写を行う上でもっとも重要な事は、人物の何をはっきりさせ、 どの部分を明確に切り捨てるか。この一点に尽きます。

 例えば、アクションシーン等では人物の動きや、殺陣ならばその流れなどを書かなければならないでしょう。そこで、 それこそジャラジャラとゆれるネックレスについて熱心に書く必要はありません。
 もっとも、ネックレスがどうにかなってしまうことで、物語が進むならそれでもいいのですが。

 さて、何を前面に出し、何を控えておくか。
 読書以外に学び知識をつけるとすれば。絵画や演劇の演出などが良いでしょう。 絵画と言っても漫画やイラストから学び取れるものは、やや極端なものになってしまう可能性もあります。

 また、心理学における認知に関する記述や、色相学もまた有用です。 また、巷に溢れるコミュニケーション関連のノウハウもまた役立つでしょう。

 人物描写に役立つであろう知識の、一例を示します。

(例)
 人は相手と喋っているとき、実は相手の話を三割程度しか理解していませんし、また文章を読む人間にしても、 その内容の五割程度しか正しくあるがままに読んでいません。現に接続詞 (~て/~に/~を/~は) を実際の文章とは違うように読み違えるのがその良い例です。

 この例を参照しただけでも、貴方が書く人物描写は劇的な変化をもたらすでしょう。ですが、 先に挙げたものについて深い理解を得ることで、より人物描写は貴方の望むものに変わってゆくはずです。

 今回は、ここまでです。次回三回目は、直接は描写と結びつかない知識にて必要と思われるものについてお話します。

(筆者からのお題)
 今回あった知識の一例を意識して、2000字以内 (原稿用紙五枚) で掌編を書いてみましょう。 今回は先にあったような風景描写は気にせずに、人物描写を意識して掌編を書き上げてみてください。書き終わった後に、 実際に声に出して読んで見ましょう。
 今まで書いていた作品と比べて、貴方の書く登場人物は、目に見えて生き生き (よくその姿が見て取れたり、 伝えたい部分が確実に伝わっている) としているように感じましたか? 

 また、できれば今までどおりの書き方で、全く同じ内容の掌編も書いて、二つの作品を比較してみましょう。何が違うでしょうか?

創作される女性像2 地域が変われば理想も違う

CM運営チームの近藤です

前回の「メシアのオヤジはぞんざいな扱いを受ける」からの続きです。
今回はタイトルにあるとおりの内容で展開できたらいいなと思います。

さて前回はモエに関して書きました、要約は「童顔で女性的な体格」といった感じですが「女性的な体格」 には最近だと幾種類かありボンキュボンか幼児体型がいいという人もいればふくよかな肉体が好みの人もいると思われます。

昨今は本人が「いい!」と言えば例え道端に転がっている豚の餌でも食らいつく傾向にあるようです。が、 あくまでもマイノリティはマイノリティなので一番多いの何?というと、先ず童顔、次にスリム、おっぱいは…有る無し賛否両論です。性格は… 優しさ、柔軟、一途、明るい、愚直。だいたいこれが現代日本の美人女性(少女)のテンプレートといえると思います。

さて、所変わってアメリカ合衆国ですが、基本的にこの国はボンキュボンな女性が好まれるようで、 ある程度は日本の美女テンプレに当てはまりますが、顔や性格はかなり趣味がずれています。あくまで印象でしか語れないのですが。。
骨ばってる。言い換えればがっしりしている、頼れそうな、強そうな…大人の女性。キツめ。マッシブな性格。荒々しい。パワフル。

う~ん
国が変われば理想の女性像もだいぶ形が変わってしまいますね。
(続く

小説執筆に必要な知識(1)

 CM運営チームの秋人です。

 昨今、Webでは絵や小説を書く人が増えました。中には、 漫画と文章を一緒に書いている人やゲームのファン小説を書いている人も多いようです。

 そんな中、度々耳にするのが 「物を書く作法や必要な知識は何か?」 と言う問いかけです。私自身は、運営する 創作休憩所 にて次のように書いています。

"  小説を書くにあたって必要になるのは、 いわゆる 「読書感想文を書く程度の作文を各能力」 と義務教育レベルの漢字を正しく使えること、 そして意味が通じる程度の文章が書ければ何の問題もありません。

 但し、多くの語彙を身に付けたいのであれば幅広いジャンルの本を読み、意味の分からない単語については辞書で調べましょう。 もっとも必要な知識と姿勢はこの程度です。
"

 しかし、実際に語彙を身につけたり、自身の執筆にアイディアを反映させるためには、 他の知識も必要になります。では、例えばどのような知識が必要なのかを本日から四回に分けて解説していきたいと思います。

 第一回目の今日は、背景描写情景描写についてお話します。
 もっとも、この記事ではいわゆる創作作法について正確な記述を示唆するものでもありません。ですので、 記事の正確性については全く保証しませんのであしからず。

 小説では、人物や動物などがいる場所。 またその周辺に何があるかと言った描写が必ずと言っていいほどあります。これを風景描写といいます。書き手として一番意識すべきことは、 何の文章でも絵画でも共通しているとは思いますが、読み手がどう受け取るかそれが重要です。
 特に小説については、読み手の頭の中にどんな映像を作るせるか。 これに掛かっています。読み手は当然、書き手が思い描いているものと多少は違うものを想像しながら読むでしょう。しかし、 書き手は常に読み手が、文章を映像化する手がかりを与え続けなければなりません。
 そこで一番大切なのが、風景描写(注1) をいかに適切に書くか。これに掛かっています。

 では、風景描写(注1) をどうやってその物語に則した形で書いて行くか?
 それは、ただ見たままの風景や光景を書く場合と、作中人物の視点から見た風景や光景を書く場合に分かれます。 前者を背景描写、後者を情景描写(注2)といいます。

 背景描写は、 誰かの視点で書かれるものではありません。あくまでそこに木があればどんな木か? 例えば単に、 『杉の木』 などと書きます。 これには主人公や人物の視点に被さらないものです。つまり、誰の視点で見たとしても、この場合は 『杉の木』 と書かれるものです。

 情景描写(注2)は、一方で誰かの視点に誰かの感想や所感が混じった風景描写になります。先ほど例に挙げた 『杉の木』 であれば、 『少々頼りない感じがする杉の木』 と言ったものになります。このような描写を行う場合は、 誰がその風景を見てどういう印象をそのものと共に覚えたかで文章が変わります。例えば、Aと言う人にとって 『少々頼りない感じのする杉の木』 だとしても、それがBと言う人から見れば 『まだ若い杉の木』 などと言う風に見え、 視点次第で表現も変わります。

 これらを旨く使い分ける為、必要な知識として、映像制作についての知識があると良いでしょう。つまり、今書いている文章をそのまま映像化した場合。 誰から見た風景があって、その人はどういう気持ちや思いでこの風景を見ている……

 映像制作の基本を学ぶことで、執筆した文章に厚みが増すでしょう。 また背景描写と風景描写を使い分けることで、読者を作品世界に効果的にひきずりこむことが可能です。

(筆者注)

  1. 辞書的には風景は、見たままの景色や、情景を含むものである。本稿における背景描写とは、 見たままの景色をあらわす描写としているが、『背景』 本来の意味としては相違している部分もある。背景の辞書的意味としては、 舞台における書き割りなどを表す。
    本稿では、背景描写は見たままの景色などを表す描写と解説したので、趣旨としては間違っていまいと考え記述した。
  2. 辞書的に情景とは、
    心にある感じを起こさせる光景や場面のこと。本稿では、 人物などから見た風景描写を便宜的に情景描写としている。

 

創作される女性像

 どうも初めまして、 Culture maker  (以下CMと略)  運営チーム の近藤みのるです。

 最近まんがやアニメ、 小説やTVドラマなどで女性を物語の主人公としたものが数多く出品されていることになんとなく気が留まったのでちょっと考えてみる。

 女性像が目立つメディアと言えば最近よく目にする「モエ」と言った代物のそのほとんどが女性像を描いる。 それらは大体のテンプレートに収まった形をしている。
 目が顔面の大半の面積を占めるくらい巨大で童顔、顔とは不釣合いの女性的ま体格、 極彩色の髪と日常生活とは無縁としか言えない様な服(コスチュームと言った方が当てはまる)を着ていて脳みそがとろけたような事を口走る。
 誇張して書いたがこの中のどれかが当てはまっているのは確かである。

 こういった「モエ」と言うものは社会の暗部として忌み嫌われている側面があると思うが「モエ」を崩して考えると=理想の女性像…となる。
 「モエ」と聞くと非常に新しいものに聞こえるが「理想の女性像」とするとその歴史は山よりも高く海よりも深いものになる。

 代表的なものを挙げると古今東西のヴィーナスがそれに当たる。そのほかには天使のほとんどは女性。聖母マリアという人物もいる、 メシアのママンなわけだがさまざまな絵画に描かれているので具体的にどういった容姿なのかは口では言えない。 蛇足だがキリストには一応親父がいる、理想の男性像は経典の中ではぞんざいな扱いを受けるようだ。
(次回に続く

アムールヒョウの実態?

 お初にお目に掛かります。Culture maker  (以下CMと略)  運営チームの藤 秋人 (記述するときはもう、秋人まで省略)  です。昨晩、何気なしにNHKを視聴しているとロシアのアムールヒョウに関するドキュメンタリーが放映されていたので、 なんとなく見続けてしまったのです。

 アムール川と言えば、モンゴルからずうっと中国やロシアを経て、オホーツク海に注ぐ長い川な訳ですが、 私は、" アムール " と名がつく生き物を アムールトラしか知らなかった。同じ猫科の動物だから考えてみれば、ヒョウがいてもおかしくないよね…

 そのアムールヒョウ。やはりと言うか、なんと言うか絶滅の危機に晒されているようで。最近では鹿牧場に忍び込んだり、飼い犬を襲ったりと生きる為に何でもやるようになったとか。番組では、淡々とその様が放送されていた。それは、 絶対観察者としての視点で、そこに善悪の判断を許してしまうような民放の番組とは違った。

 さらにアムールヒョウの生息域がどんどん狭まり、近親交配が多いらしい。 " 交配 " と言うと犬の犬種をどうこうするように聞こえてなんでもないように思える。だが、実際のところ動物における近親交配はそのまま、 人間で言うところの近親相姦に直結してしまう。

 さらに近親交配が進むにつれて、生物種として緩やかな死に向かっていると、番組に登場した研究者が寂しそうに言っていた。

 これらヒョウやトラが追い詰められている原因として、やはり人間の開発が挙げられていた。 ヒョウもトラも肉食動物として確かな破壊力を持っているのは間違いないが、 人間の開発によって自分たちのエサである草食動物が淘汰されてしまえば、やはり連鎖の上位にいる彼らもまた淘汰されてしまう。

 素人目に見れば、ヒョウもトラも同じ猫さんなので、どうにかならんもんか? と思うのだがそうもいかないらしい。 ヒョウはやっぱりヒョウだし、トラもトラでしかありえない。

 ヒョウは細くて長くて強い猫さん。トラはずんぐりむっくりした猫さん。そんな風に家庭で保護できるものでもない。

 これら、ヒョウやトラの生息域の減少は、資本主義化したロシアの現状がそうさせたとの指摘もある。多方面、違った切り口から見れば、 環境保護や政治体制の是非は、あっさりと変わってしまうことを実感してしまった。